北朝鮮の相次ぐミサイル発射の裏:金正恩の妻と愛人との間で内戦が勃発中
3月16日と17日、韓国の尹大統領が来日し、岸田首相との間で日米韓3か国の安保協力への道筋を固めることになりました。北朝鮮による相次ぐミサイル発射や核の恫喝に備えるためです。
金総書記は強気の姿勢を内外に誇示していますが、このところ北朝鮮内では不穏な動きが見られます。何かといえば、金正恩の正妻と愛人の間でくすぶる「娘を巡る」覇権争いです。
このところ、金総書記は正妻の李雪柱(リソルジュ)との間に生まれた娘の主愛(ジュエ)を頻繁に連れ回っています。一部には、金正恩が早々と自らの継承者として内外に認知させようとしているとの見方も出てきました。
しかし、まだ10歳になるかならないかの娘を4代目の跡継ぎに指名するというのは早すぎる話。そのような可能性が全くないわけではありませんが、もっと深刻な女同士の戦いが背後にはあるようです。
実は、長年愛人として金正恩の寵愛を得てきた玄松月(ヒョンソルウォン)の娘(こちらも10歳)が昨年の建国記念日の記念式典の舞台中央で踊りを披露し、北朝鮮テレビが大きく報道しました。
その際に、この少女が「金正恩の娘のようだ」と韓国などのメディアが一斉に伝えたことに本妻である李雪柱が怒って、自分が生んだ娘を前面に押し出すように夫である金正恩の尻を叩いたというのです。これまでも本妻の李と愛人の玄との間には激しい激突が繰り広げられてきました。
北朝鮮の内情は秘密のベールに包まれていることが多いのですが、全てを覆い隠すことは至難の業でしょう。金正恩には玄以外にも複数の愛人が確認されており、各々に複数の子供がいるとのこと。しかも、本妻との間にも、愛人の間にも男の子供が何人もいます。ということは、これから真の後継者、すなわち金王朝の4代目を巡る「跡目争い」は本格化するに違いありません。
昨年末から突然巻き起こった「ジュエ旋風」は、水面下で展開される息子同士の“跡目相続争い”をカムフラージュする「目くらまし」の可能性が高いと思えてなりません。
相次ぐミサイル発射も内部で激化する後継者争いから目を反らさせるのが目的ではないでしょうか。「世界で最も閉ざされた国」と異名を取るお国柄ですが、少しずつ真実が漏れ伝わり始めています。